●便秘に緩下作用と瀉下作用
アロエが便秘にいいのは、緩下(かんげ)作用と瀉下(しゃか)作用によるものです。
この効能は、アロエの主成分であるアロインに含まれています。
また、このアロインは、薬剤として取り扱われる成分であり、アロエジュースなどのような健康食品には入れてはいけません。
緩下作用というのは、腸を刺激して、穏やかに排便を促してくれる作用です。
つまり、あくまで”穏やかに”であって強制的に排便を促すわけではないところがポイントです。
一方で、瀉下(しゃか)作用とは、ずばり下痢のことです。
「しゃか」が水などを激しくそそぎだすという意味を持っています。
これは、大辞林などで調べると載っている説明文です。
つまり、下剤作用であって、かんげのように緩やかにではなく強制的に排便させる感じです。
どちらも、便秘の解消には必要な効能ですが、できれば前者の緩下作用を使って、どうしてもダメな場合は後者の瀉下作用を使いたいところです。
そのためには、まずは、アロエジュースなどの健康食品で始めていくのがいいでしょう。
そして、キダチアロエの葉などで作った粉末の瀉下作用を使うのもいいかもしれません。
しかし、「緩下」にしても「瀉下」にしても一般的には使わない用語なのでさっぱり意味が分かりません。
お医者さんや薬剤師ぐらいが使う用語なのかも知れませんが、アロエの効能の話しになると良く出てくる用語です。
アロエジュースで健康を管理している人なら知っている用語かもしれません。
●アロエの内服の方法
アロエで便秘解消したい場合は、アロエを外用するのではなく、内服、つまり口から摂ることになります。
内服の仕方ですが、アロエの葉を付け根からカットしてキレイに水洗いします。
そして、1回分の分量だけをカットして食べます。
アロエベラの場合は、外側の皮をむいて食べますが、キダチアロエの場合は外皮を向くとほとんど残らないので全て食べることになります。
キダチアロエは、苦みがあるので甘いハチミツなどを付けると食べやすくなりますが理想はそのまま食べることです。
また、ハチミツを付ける以外の方法として、他のフルーツなどと一緒に食べるとあまり苦みを感じません。
この苦みも慣れがでるため、便秘解消を目指す意味でもしばらく我慢していると気にならなくなります。
便秘解消を下剤効果で解消するキダチアロエに対して、アロエベラは腸の状態を向上させて解消してくれます。
アロエベラの方は中のゲルだけを食べますが、こちらは苦みはまったくなく多少の青臭さを感じる程度です。
アロエベラの皮とゲルの間にあるオレンジ色の汁は苦み成分を含むアロインが含まれています。
苦いので洗い流しても良いのですが、身体にはいいのでそのまま摂る方が理想です。
ただ、下痢症や潰瘍などで刺激を止められている場合は摂ってはいけません。
食べきらなかったアロエの葉は、冷蔵庫で冷蔵または冷凍保存して、日々の便秘解消に役立てます。
上記のアロエの内服方法でもどうしても苦い場合や食べにくい場合は、アロエをおろし金でおろして絞った汁を一気に飲む方法があります。
ただ、手っ取り早いのはアロエベラで作られたアロエジュースを飲むことですね。
●デトックスより便秘解消
ダイエットはもちろん、健康を目指す方の間でデトックスという言葉が当然のように行き渡りました。
デトックスとは、解毒であり、体にたまった毒素を体外に排出して健康になる、あるいはダイエットするという考えです。
全く間違っていませんし、デトックスは健康にもダイエットにも有効でしょう。
ただ、順番から言えば、デトックスよりも便秘の解消の方がはるかに優先させるはずです。
なぜなら、便秘解消は最大のデトックスだからです。
逆に、便秘は体内に大量の毒素をため込んでいることになり、また体内に逆流させることになります。
そのように考えれば、いかに便秘の人が他のデトックスに手を出すのが無意味か理解できると思います。
人間の体というのはうまくできていて、尿や便などから体内に不要な毒素をごそっと外に出してくれます。
仮に体の末端にたまった毒素があったとしても、この便秘を解消して日常の毒素が外に出ていれば体の解毒効果には余裕があるわけです。
サプリを飲んで重金属の解毒をするのもいいでしょうが、重要なのは日々の排便習慣をしっかりして消化器系で毒素をためないことでしょう。
そういう意味では、アロエジュースなどで日々の排便習慣を整え便秘を解消するのが先決です。
また、毒素を多糖体でくるんで体外にも出してくれるアロエジュースは最高のダイエットサプリです。
●アロエの日本での研究の歴史
もともと熱帯原産のアロエのなかで、キダチアロエは日本の風土の適応した品種だそうです。
そのため昔から日本にあり日本のアロエの研究はこのキダチアロエを対象に行われてきました。
そもそもは、民間薬として伝承されてきたのですが、あるタイミングからどういった成分がどういう疾患に効能があるのかが調べられはじめたのでしょう。
昔の早い段階で分かっていたのが、アロミチンがガンウィルスの活動を抑制することが分かりました。
アロエウルシンは、胃や十二指腸の潰瘍の回復を促進してくれることが分かりました。
アロエチンは殺菌を殺し、殺菌の毒素を中和することが分かりました。
いわゆる、アロエの殺菌効能のもととなる成分です。
こういった病気などの分かりやすい効能が分かった後に、多糖類の成分が研究され始めたのです。
この多糖体としては、アロエマンナンに制ガン作用があることもわかりました。
こういった効能はすべてキダチアロエを使った日本での当初の研究成果であるため今はどの成分とどの効能がマッチしているかは分かりません。
ただ、当時からこういったアロエの効能が分かっていたため、アロエの医者いらずぶりが脚光を浴びて研究がどんどん進んだようです。
結果として、キダチアロエに関しての研究は世界では群を抜いた成果を出していたようです。
逆に全く手に入らなかったアロエベラについては全く知られていなかったようです。
この当時は、恐らく日本でアロエベラのゲルで作ったアロエジュースを飲む日が来ると思っている人は少数派だったことでしょう。
●アロエで腹八分目と便秘解消
肥満は老化を早めると言われており、病気の原因にもなります。
その逆で腹八分目でダイエットをするとさまざまな体にいい効果があります。
そもそも腹一杯食べるような状況では、便秘になりやすいような腸に負担をかける食事になりかねません。
食べる量が少ないと便意を感じないという逆効果もありますがそれは食べるものを選ぶことで解消できます。
腹八分にしてダイエットをすると若返りホルモンというのが上昇して長生きできると言われています。
このホルモンは、デヒドロエビアンドステロン、DEHAと呼ばれているそうです。
遺伝子の中には長寿遺伝子というとのがあり、このDEHAがその遺伝子を活性化するそうです。
腹八分で医者いらずとはよく言いますが、昔の人はよく言ったモノです。
逆に、食べ物を食べ過ぎるとガンになるというのは、癌という感じにそのまま書かれていることです。(品物を山ほど食べる)
もちろん、ダイエットと言っても無理に量を落とすわけではありません。
食べる量を減らしすぎると、便秘にもなりやすくなりますし、それ以上にビタミンやミネラルの栄養素が不足しがちになります。
そういう点も考えて、やはりサプリメントとしてのアロエジュースを断然オススメします。
もちろん、食べる量もそこそこ必要でその上のサプリメントですが、アロエならビタミン、ミネラルも豊富ですし、便秘にもなりにくくて一石二鳥です。