ニュース解説時論公論です。
今朝大阪で震度6弱を観測した地震は時間が経つにつれて大きな被害が確認されて9歳の女の子を含む四人が死亡し怪我をした人は300人以上に残っています。
交通やインフラの混乱・影響は夜になっても続いています。
今夜の時論公論は予定を変更して地震の規模はそれほど大きくなかったにも関わらずいないが被害がなぜ広がったのか今後警戒すべき点は何かについてお伝えします。
解説のポイントは露呈された地震に対する大都市の弱さについて、そして地震のメカニズムと周辺の活断層への影響、そして今後警戒すべき点、この3点です。
大阪で震度6弱以上が観測されたのは初めてで鉄道の運転見合わせや水道ガスなどライフラインの停止で夜になっても混乱と影響が続き大都市の弱点が露呈する形になりました。
建物の倒壊や火災は多くありませんでしたがたくさんの人が行き交う市街地の建物のガラスや外壁煙突などが壊れて落下するという被害が相次ぎました。
阪急電鉄の茨木市駅では天井から吊り下がっていた表示板が落下しました。
中でも大きな被害を出したのは過去の地震でも繰り返されてきたブロック塀の倒壊です。
大阪高槻市で小学校のプールの周りにある塀が倒れて小学校4年生の女の子が亡くなりました。
大阪東淀川区でも80歳の男性が亡くなった他、多くの怪我人が出ています。
このブロック塀の安全対策は9人が犠牲になった昭和53年の宮城県沖地震の後高さは2.2 M 以下とし壁の内側に鉄筋を80センチ以上の間隔で縦横に配置するなど厳しい基準が設けられました
しかしその後も阪神淡路大震災福岡県西方沖地震そして熊本地震でも死者が出ていないが繰り返されています
このうち、熊本地震について福岡大学の古賀一也教授が調査をしたところ258箇所のうち9割近い230箇所が基準を満たしておらずこのうち175箇所が倒壊していたことがわかりました
また今朝の地震では体育館の照明が落下して生徒が怪我をしたり、市役所の内装の天井版が外れて落下するといった被害も繰り返されました
多くの人が利用する場所で倒壊や落下の恐れのある施設設備を所有したり管理したりしている人は人の死に至るかもしれないということを自覚して確認や対策を急ぐ必要がありますまた
また、国や自治体もルールが十分なのかという検討と指導の徹底が求められます
次に二つ目のポイント、今朝の地震による周辺の活断層への影響についてです
今朝のマグニチュード6.1の地震の震源地は大阪府の北部で有馬高槻断層帯という活断層の端付近に意識しています
このダンスを神戸市から大阪高槻市にかけて55キロにわたって伸びていて400年余り前に慶長伏見大地震と呼ばれるマグニチュード7.5の大地震を起こしたと考えられています
今朝のこの地震がこの断層帯の一部が動いたのかどうか動いたものかどうかということは分かっていないんですけれども、この断層を始め周辺には上町断層帯や生駒断層帯など危険な断層帯が数を多くあってそれらへの影響が懸念されてるんです
今朝の地震が他の活断層にどういう影響を及ぼしたと考えられるのか東北大学の遠田晋次教授はこれらの断層のうち最も大きな被害が想定されている上町断層への影響をシュミレーションしました
上町断層は大阪府の豊中市から大阪市を経て岸和田市に至る長さ42キロの活断層で、この断層が動くとマグニチュード7.6の地震を引き起こして最悪の場合97万棟の建物が全壊焼失して列車は42000人に上ると想定されています
上町断層はこの長方形レコード囲んだ部分この部分の地下で長さ40 km 幅20 km ほどに渡って東側の岩盤が西側の岩盤の上に乗り上げる私でずれもこういうダンスをだと考えられていますそして今朝の地震の震源域震源地を置いてみるとこの北東の端に位置していますではこの地震で上町断層はどういう影響を受けるのか東大教授のシュミレーションの結果ですこの色が変わったところ今朝の地震によって歪みがどれだけ歪みがどれだけ伝播したかを示していますそして赤の部分が上町断層帯の北部に広がっていますこの赤と黄色で示したところは断層が動きやすくなるつまりで地震を引き起こしやすくなる方向に力が加わったということを示しています和歌子には自信が次の地震を誘発したとみられるケースがあります昭和5年の北伊豆地震では活断層で地震が起きてその活動域が広がってマグニチュード7.3の地震が発生して大きな被害が出ましたまた熊本人でもマグニチュード6.5の地震が起きた2日後に隣接する別の活断層でより大きな地震が発生しました一方平成17年の福岡県西方沖地震ではまずマグニチュード7の地震が起きましたそこでシュミレーションしたところその延長上にあった福岡市の中心部を通る活断層に地震を引き起こしやすくする影響が及んだという計算結果が出たんですけれどもここでは今のところ想定される地震は起きていません東大教授は上町断層の次の活動がいつ起こるのかはわからないけれどもいて座の地震が上町断層による次の地震を少し早めた可能性がある余震活動の観測データから影響をさらに分析したいと話していますではこうした地震で今後警戒すべき点はどういうところでしょうかまずこの地震の直接の影響です大阪府の北部ではその後も余震とみられる地震が相次いでいます多くの場合後から起こる地震は初めの地震より小さいんですけれどもまれに同等かそれ以上の地震が起こることがあります小腸は揺れの強かった地域では今後一週間程度最大震度6弱程度の地震に注意をしてほしいと呼びかけています今朝の地震に耐えられたブロック塀や建物でも実は傷んでいてそうした地震で壊れる恐れがあります明日の通学の際などブロック塀のすぐ近くにはすぐ近くは通らないようにするなど注意をする必要がありますまた別に入って大阪では雨が多く明日も雨が予想されています揺れが激しかったところでは地盤が緩んでいる可能性があり土砂災害や崖崩れなどにも注意が必要ですでも一つ今朝の地震が周辺の活断層に影響を与えた可能性があることを先ほどのシュミレーションを行った東北大学の友達表示をはじめ多くの専門家が指摘ています今朝の地震で被害がなかったところでも家具の固定や高いところに重い物を置かないマンションのベランダなどに落下しやすいものを置かないよさらに自宅や会社などのブロック塀が倒れたり看板が落下したりする恐れ腰とそれはないか地震に備える基本的な対策をこの機会に確認してほしいと思います今朝の地震は地震に対する大都市の弱さをあぶり出すと共に対策の不備が人の命を奪ったり傷付けたりするという現実を改めて着きました一人一人がこれを受け止めなければならないということは言うまでもありません