金正恩委員長が再び中国を訪れて習近平国家主席と会談、北朝鮮に拘束されていた3人のアメリカ人も解放されるなどここに来て北朝鮮をめぐる動きが活発になってきています
東京では昨日、日本、中国、韓国の三カ国による首脳会議が開かれ完全な非核化に向けて緊密に連携していくことを確認しています
今晩は北朝鮮の非核化に日本が果たすべき役割について政治外交担当の増田委員とともにお伝えしていきます
増田さん2年半ぶりに開かれた日中韓の首脳会談だけですけれども、今回はとりわけ重要な時期での開催となりましたよね
はい、日本としては史上初の米中首脳会談を前に参加国の連携を確認したい狙いがありました
結果として首脳会議会議の成果を盛り込んだ共同宣言では三カ国が朝鮮半島の完全な非核化にコミット・関与することが明記されました
また拉致問題では中韓両国の首脳が早期解決を希望することが明記されました
日中韓首脳会議の成果文書で拉致問題が明記されたのは初めてのことです
先の南北首脳会談の成果であるパンムンジョム宣言を評価反映する共同声明も採択されました
朝鮮半島の平和構築に向けた3カ国首脳の一体感を演出する効果はあったと思います
日中間の会議に先立って注目すべき動きがありました金正恩院長の大連訪問です
委員長は3月にも北京を訪問したばかりです
2人はこうして海岸線を散策して親密ぶりをアピールしました
中国の国営メディアによりますとこの階段で金委員長は関係国が敵視政策と安全保障上の脅威を取り除けば核を保有する必要なくなると述べたということです
このように米朝首脳会談を前に関係各国の動きが活発になってきていますが焦点は朝鮮半島の完全な非核化としていた朝鮮の体制保証はこの二つに修練されてきたように思います
松田さん、まずこの朝鮮半島の完全な比較かこれが何を意味するのかここがひとつ重要なポイントになってきますよね
はい、日本政府はcvid 完全で検証可能かつ不可逆的な方法での比較を目指すそして北朝鮮がそのための具体的な行動をとらない限り最大限の圧力を維持すべきだという立場です
これは北朝鮮が核を何度も書くのほうきや凍結を約束しながら実際には核開発を続け約束を反故にしてきた歴史があるからです
もう騙されるわけにはいかないということでしょう
このため日本は非核化の確実な履行を担保するためには中間と査察が重要だとしています
期限についてはトランプ大統領の任期内、次の大統領選挙が本格化する2020年の夏頃までに非核化を実現することそのためにも IAEA 国際原子炉機関による査察を受け入れさせ核関連施設の全貌を把握することを目指しています
この完全な非核化をどうやって受精するのかその手順についてもまだ米朝は合意に至っていないようです
また大連での収支敵との会談でキム院長は関係国が段階的で歩調を合わせた措置を取り最終的に半島の非核化が実現することを望むこのように述べたということです
段階的歩調を合わせたそして最終的にとしている点に北朝鮮の真意が込められてるように思います
段階的な比較かまつまり時間を掛け手順を踏んで非核化を進めていくそしてその段階ごとに制裁の緩和や経済支援といった見返りを求めて行こうとしているのでしょう
さらに非核化は北朝鮮だけではないとして在韓米軍やアメリカの核兵器についても何らかの要求をしてくるかもしれません
その米朝の違いが今回の首脳会議にも影響を与えました
共同宣言の文をめぐる調整が難航し深夜になってようやく発表にこぎつけたんです
日本はアメリカと北朝鮮が cvid に向けた具体的な行動をとるまで圧力を維持すべきだという立場です
しかし今回発表された共同宣言には圧力という言葉はいっさいありません。
北朝鮮の主張に一定の理解を示し北朝鮮を刺激する表現は盛り込むべきではないとする中韓両国に日本が歩み寄ったということでしょう
この朝鮮半島の完全な非核化とともに重要な焦点となっていますのが北朝鮮の体制保証です
トランプ政権は北朝鮮の体制崩壊を望んでないと繰り返し述べていますが北朝鮮としては口約束だけでは信用できないということでしょう
実際トランプ大統領は8日イラン核合意から撤退してイランに対し過去最大級の経済制裁行うと発表しました
オバマ政権時代に交わした合意を完全に覆したのです
トランプ大統領とすれば核の拡散は絶対許さない、安易な妥協はしないというメッセージなのでしょうがキム委員長にしてみればアメリカは約束を守らない政権が変われば政策も簡単に変わってしまう国だという不信感が芽生えても不思議ではありません
習主席がトランプ大統領との電話会談で北朝鮮の安全保障への懸念も考慮するよう望む強調したのは北朝鮮の体制を保証する確約をしてほしいというメッセージでしょう
習主席は完全な非核化に応じるよう北朝鮮を説得すると同時にアメリカに対しても北朝鮮の体制を保証するよう働きかけ早場米長官の仲介役も演じています
韓国のムンジェイン大統領も南北首脳会談を成功させるべき米朝首脳会談に向けて北朝鮮とアメリカとの橋渡し役を果たしています
増田さん、それに比べると日本の存在感とちょっと薄いようにも感じられるんですけれどもはい日本は蚊帳の外だとよく言われますが拉致問題という固有の懸案抱えている以上日本は蚊帳の中にいなければなりません
今回の共同宣言では拉致問題について中間の首脳は対話を通じて早期に解決されることを希望すると明記されました
安倍総理も日朝平壌宣言に基づき拉致核ミサイル問題を包括的に解決する、北朝鮮が正しい道を歩むならば不幸な過去を清算し国交正常化を目指すと述べ北朝鮮との対話を否定していません
日本としてはまず米朝首脳会談で拉致問題がどの程度前進するかを見極めた上で対話の可能性を慎重に検討することにしています
ただ、そうは言ってもアメリカに協力を頼むだけでは限界があるのも事実で与党一部には局面を打開するため日朝首脳会談の開催を隠すべきだという意見が根強くあります
確かに拉致問題を解決するためには対話が必要ですし、最終性的には首脳会談も視野に入れるべきでしょう
しかし首脳会談を行うにしても拉致問題で世論が納得できる成果を得られなければ安倍総理が批判の矢面に立つ可能性もあります
一方で対話に踏み出すタイミングを誤れば朝鮮半島の平和構築に向けた国際的な動きから日本が取り残されているという印象を内外に与えることにもなるでしょう
米中間の協力を得ながら北朝鮮の真意を見極め将来の経済支援をカードに拉致問題解決の見通しを確かなものにしていく、今ほど日本外交の戦略性が問われている時はないと思います
トランプ大統領は北朝鮮から解放された3人を午前3時と言う時間にも関わらず自ら出迎え交渉の成果を強調してみてました
米朝首脳会談も来月12日にシンガポールで開催されることが決まりました
ムンジェイン大統領は22日にワシントンでトランプ大統領と会談し米朝首脳会談に向けた詰めの協議を行うことになっています
日本も蚊帳の外にいる場合ではありませんが拉致・核・ミサイル何もわたくしたちの安全に直接関わる重要な問題です
これらの問題を解決するために日本が果たすべき役割と責任は極めて大きいということをここで改めて強調しておきたいと思います
今夜は政治外交担当の増田医院とともにお伝えいたしました