こんばんは
世界の国々でセクハラに対する視線が厳しさを増す中で、日本だけが取り残されているような気がしてなりません。
財務省の官僚トップの事務次官が女性記者に対して繰り返しセクハラと受け取られる発言をしたと報じられました。
今回の問題をめぐってはセクハラに対する個人の意識の低さにとどまらず組織の対応のあまさも浮き彫りになっています
今夜は今回の問題の経緯を振り返りながら疑惑を持たれている財務省の対応と課題
被害を訴えている報道機関の対応と課題
最後に、日本社会がこの問題にどう向き合えばいいか考えてきます
まず今回の経緯を振り返っておきます。
問題が発覚したのは先週木曜日
週刊誌報道がきっかけでした
その翌日週間滋賀福田次官の声だとする音声データを公表すると財務省はようやく調査を開始
今週月曜日に女性記者との間でこのようなやり取りをしたことはない解釈をした覚えもないなどとする福田次官への聞き取り結果を文書で公開しました
これに加えて財務省は事実関係を解明するため福田次官と報道のようなやり取りをした女性記者がいれば申し出るよう報道各社に要請しました
結局今月18日の夜になって福田次官は辞任を表明
しかし辞任の理由はあくまでも財務省が厳しい状況の中報道が出たこと自体が不徳の致すところで職責を果たすことが困難になったと説明しました
19日未明にテレビ朝日がセクハラを受けたとされる記者の中に自社の女性社員が含まれていたことを明らかにしたんですけれども福田次官はセクハラ発言を繰り返していたという記事は事実と異なるという主張を崩していません
こういった対応見ていて感じるのは疑惑を報じられた次官や財務省を率いる麻生大臣そして組織としての財務省もセクハラに対する認識が極めて甘くセクハラは大した問題ではないと考えているのではないかと疑いたくなるような言動が目立つことです。
まず福田次官です
今も女性記者へのセクハラ発言を指定していますがもしこれが事実なら自らの立場を利用して漬け込む落としたと言われても仕方ありませんまた週刊誌が公表した音声データをめぐっても接客業の女性とことばあそびをすることがあるなどと釈明して相手がどんな仕事でも不愉快にさせるような発言は許されないという認識が欠けていると言わざるを得ません過ごすことができないのは麻生大臣の対応ですセクハラ疑惑が報じられた直後には事実の確認もしないままクラ時間への口頭注意だけで終わらせようとした上に本人の実績などを踏まえればあの一点を持って能力に欠けると判断しているわけではないと能力が高ければセクハラは許されると受け取れるような発言をしていましたそして極めつけが財務省が雇用契約を結んでいる弁護士事務所に調査を委託して思い当たる女性記者は申し出てほしいと協力を要請したことですセクハラ問題に詳しい専門家は被害者が相談に来るのはとても勇気がいることで仕事を失う覚悟ができていることを分かっていないと指摘しますしかも相談先は財務省と関係の深い弁護士ですから公平性が担保されるか心配ですしそして記者には取材先とのやり取りは明かせないという規範があるので申告しにくいという事情もありますもし財務省がそれを見越して見越していたとすればセクハラ疑惑をうやむやにしようとしたと言われても仕方がないという風に思いますだから問題での対応では被害者を保護することを最優先に考える必要があります財務省はまずそのことを肝に銘じて欲しいと思いますその上で福田次官の辞任で幕を引くのではなくセクハラ疑惑の真相を解明することそして同じような問題が二度と起きないよセクハラが被害者にとってどれほど重大な問題なのか根本的に認識を改めることです政権が掲げる女性活躍に その基盤となる女性の人権に真摯に向き合うことそれが出来なければしまった信頼を取り戻すことなどできるはずもありません今回の問題でもう一つ身を通してはならないのがセクハラの被害を訴えている報道機関の側の問題ですテレビ朝日によりますとセクハラ被害を受けた女性社員は取材目的だっていた時間と会食をするためにセクハラ発言があったことから自らの身を守るために録音を開始して上司にセクハラの事実を封じるべきではないかと相談したということですところが本人が特定され二次被害が心配されると上司が判断して行動を見送ったと説明しています女性社員はこのままではセクハラ被害が黙認され続けてしまうと考えて週刊誌に連絡をして録音の一部を提供したということで今回の女性社員の対応をめぐっては取材で得たデータを外部に提供したことが報道倫理上許されないという指摘が出ていますテレビ朝日も報道機関として不適切な行為であるとしていますま確かにその通りなんですが社員からの相談を会社が真摯に受け止めこの問題を報道したり財務省や福田次官本人に抗議したりしていれば外部にデータを提供する必要がなかったそうした意味では被害者を守るべく会社の組織としての対応が不十分だったと言わざるを得ませんこの女性社員も報道に携わる者として倫理に反するのではないかとジレンマがある中でセクハラ被害が僕にされ続けていいのか悩んだ末の行動だったと思います彼女が声をあげたことで隠れていたセクハラ問題が表面化しましたその彼女が不利益な処分を受けるようではこれから声をあげる被害者はいなくなってしまいますそうしたことがないように会社が社員を守ることもセクハラ被害をなくしていくために重要なことだと思います海外に目を転じると去年アメリカの映画界から始まったハッシュタグ B 2セクハラや性暴力を受けた被害者が自ら告白する動きが各地で広がっていますところが日本ではこの温度がなかなかありません専門家は日本社会がセクハラをなくそうと本気で思っていない証拠だと指摘します勇気を振り絞って女性が被害を名乗り出ても声を上げた本人に落ち度があったのではないかと指摘され仕事を頑張れるなど不合理な報復を受けることもこうした現状をどう変えていけばいいんでしょうかまず企業の取り組みですそれぞれの企業が社員を守ることを方針として掲げてセクハラを受けた時に安心して相談できる体制を整えるで問題があれば相手にしっかり伝えていくそうした姿勢が求められますそして私たち働く側も声を上げていく勇気を持つことも必要だと感じます私の場合謝罪する記者の仕事をしてきたんですが取材先から情報を取りたい信じたいという思いと酒の席で卑猥な話を聞かされてもこのくらいなら仕方がないと飲み込んでしまうそして後輩から相談を受けた時にはセクハラをする人対先から情報を得る必要がないとアドバイスをするんですけれどもそれを相手に問題提起することどんとしてきませんでしたそうした姿勢が今もセクハラ被害額ことにつながっている面があるのではと反省する面があるだけです皆さんの中にも同じような経験をお持ちの方がいるかもしれませんこれから女性がますます活躍できる社会にしていくためにも今回の問題を社会全体でセクハラの混雑を考えるきっかけにしていくとしたことがあるようなのではないかという風に思いますは