「オンライン診療」なるものがNHKの『あさイチ』で紹介されたが、これはスマホやPCなどを使ってインターネットを介してビデオ通話で診療をするというものです。薬の処方箋は郵送されてくるので薬局に持っていって薬と変えることになります。診察代はスマホに登録しているクレジットカードで支払います。ただ、オンライン診療は症状が安定している病気に対して、医師側から薦められるものなので全ての病気で受けられる訳ではありません。それでも、国が2018年4月から診療報酬に「オンライン診療料」を新しく設けるなど普及がさらに進むと見られています。
目次
病院に行かなくてもスマホを使ってお医者さんに診てもらえる方法がある
最近では、病院に行かなくてもスマホを使ってお医者さんに診てもらえる方法があるらしいんです。
その名も「オンライン診療」と言いまして自宅ですとか、会社にいながらにしてインターネットを通じて診察を受けることができる仕組みなんですね。
だんだんと広がり始めているんです。
都内のオフィスで働く鈴木奈々さんの場合
都内のオフィスで働く鈴木奈々さんの場合です。
最近、お肌の変化が気になるという鈴木さん1年ほど前から皮膚科を受診しています。
抗酸化作用があるというビタミン剤を処方してもらっているそうです。
理由は「シミとりたいなー」というのがあったそうです。
皮膚科のオンライン診察
この日は、3ヶ月に一度の受診日です。
すると、鈴木さんのスマホに「オンライン診察の着信中です」着信があります。
画面現れたのは担当の医師で、スマホのビデオ通話機能を使って診察するんです。
医師がいるのは、都内から電車で一時間半ほどかかる神奈川県の逗子にあるクリニック。
元々、知人に紹介されて受診しましたが通院が大変なためオンライン診療を選びました。
まずは、医師から症状の確認があります。
医師「かゆみはどうですか?花粉症の季節ですがは大丈夫ですか。」
鈴木さん「おさまってます、大丈夫です。」
医師「それに関しては、今日はお薬はいらないっていうことで大丈夫ですか」
鈴木さん「大丈夫です。」
続いて、鈴木さんが今気になっているというシミの相談です。
鈴木さん「シミが・・・」
医師「もうちょっとカメラに近づけてもらっていいですか?」
「ああ、なるほど見えますね。」
「場合によっては直接的にですね、レーザーでちょっと焼かないとっていう可能性も出てきますね。」
鈴木さん「はい、わかりました。」
薬の処方箋
薬の処方箋は、自宅に郵送されます。
医師「郵送で送りますので、そちらでお近くの薬局で変えていただくことになります」
鈴木さん「ありがとうございました。」
これで、診察は終了。
支払いは、スマホに登録したクレジットカードで行います。
オンライン診療を受けての感想
鈴木さん「こんなに便利で簡単でいいのかなというのがあったのですが実際にやってみたら違和感もなくできたので私は良かったです。」
症状が安定している人に限ってオンライン診療を行っている
このクリニックでは症状が安定している人に限ってオンライン診療を行っているそうです。
医師「やっぱりちょっとこう直接触って見れるわけではないので、トラブルも発生しかねないので、ちょっと次見たいなとこちらが思う患者さんに関しては、あるいは大丈夫かなって思う方だったりとか、期間が空いている方なんかは、こちらから次はオンライン予約できませんっていう縛りをつけてるのでそういう方はもう来るしか逆に言うとないですね。」
このオンライン診療専用の専用のアプリが次々に開発されていて、皮膚科の他にも内科や耳鼻科などで導入する医療機関が増えています。
※今回の放送で使われていたアプリ「CLINICS」
https://clinics.medley.life/
国も医師の今年四月から診療報酬に「オンライン診療料」を新しく設けるなど普及がさらに進むと見られています。
定期的な診察が必要な病気の治療
特に、活用が期待されているのが定期的な診察が必要な病気の治療です。
会社員の平野さんは、睡眠時無呼吸症候群の治療をしています。
毎晩寝るときは空気を送る専用のマスクを着用していています。
その時に計測される呼吸のデータを毎月医師に見てもらう必要があるんです。
しかし、仕事が忙しく病院に行く時間が取れないため、1年前から会社にいながら受診できるオンライン診療に切り替えました。
睡眠時無呼吸症候群のオンライン診療
医師は平野さんの呼吸データをもとに診察を行います。
医師「このように無呼吸の量は、0.4回になってますから、いつもと同じぐらいですね。全く正常値です。」
「最高にいいですよ、最高に。」
平野さん「少しずつですけどね、日中の眠たさも改善してきているなという実感もあるんですけど」
セキュリティは大丈夫か?
しかし、病気に関する情報をやり取りするのを見ていると気になるのがセキュリティの問題です。
個人情報とかに対してのどこかで漏れる心配はないのでしょうか?
平野さん「そんな全くないわけではないですけども、重大なセキュリティに関する事項があればですねやっぱりまー改善されていくと思いますので・・・」
医者「その辺のセキュリティ面というのは当然気にしています。その辺がしっかりしている業者と病院側と一緒に手を組んでやっていくということです。」
「やはり、その患者さんが病院になかなか行きづらいっていうよりはもっと、手軽に気軽に病院を受診してもらえるって言うところがいいとこだと思います。」
スタジオの石田さんと大友さん
オンライン診療って、利用されたことはありますか?
大友「私は、薦められています。高血圧で通ってるので症状が比較的安定してるので。
「だけど、あたし病院に行くのが結構好きなので、お医者さんとしゃべって薬もらうのがすき。定期的に薬飲んでいるのが結構好きなんで、あんまりオンラインしたくない。」
「ただ、旅の仕事が多いのでそういときは便利かな。」
石田さん「私は、子供が高熱、例えばインフルエンザの時とかはぜひ見ていただきたいです。連れて行くのもかわいそうなので。でも、やっぱりこれではお薬はでないですよね。」
「今は、どうしてもつれてかなきゃいけないですが、行ったらもう戦場みたいになってますよね。今年もの冬も2回行きましたけど。」
オンライン診療はここに注意
医師との信頼関係
症状をきちんと把握している先生にかかるのが大前提です。
インフルエンザ関連の病気にはなかなかオンライン診療は難しいかもしれませんが、お子さんですと喘息をお持ちで定期的に行かなきゃいけないが、症状がすごく進んだりするわけではないという場合はオンライン診療を子供でも使うことができます。
定期的に対面診療を
定期的に対面診療もして欲しいということでした。
オンライン診療を始めたからと言って、病院に一切行かなくていいわけではなくて、やっぱり実際に聴診器を当ててもらった検査をしたりする必要があります。
どのくらいの間隔を置いて対面診療をするのかに付いては、厚生労働省のガイドラインが2018年4月中に策定予定なんですが、一か月に一度の人は3ヶ月に一回ぐらい、つまり3回に1回ぐらいは直接病院に行って欲しいそうです。
オンライン診療は保険診療か?
これは、保険診療がどうかはかかる科よって異なります。
先ほどの美容系ですと保険のの適用外になります。
保険診療だったら一か月に一度保険証を提示しなきゃいけないから、1ヶ月に1回必ず行かなきゃいけないですか?
中には保険証を写真で送るというものもある。
ただ、セキュリティの問題もあるので、スマホにセキュリティ対策を入れるなどのそれぞれの工夫が必要です。
保険証が写真でOKなら、処方箋を郵送するのが分からない。
処方箋は、何枚も自由に印刷できるので問題があるということです。
映画のチケットみたいに番号を入れてボタンを押したら出てくるようになれば、処方箋の薬局に行った時に番号を伝えるとかっていう方法が今後出てきたらいいですね。
時間がない人だったりのために、そういう方法も出てくるかもしれないですね。
病院によってアプリは違うのか?
病院によって提携しているアプリが違います。
通院している病院がどういうアプリを使っているか、お医者さんに相談してみてください。
現段階ですと、お医者さんのほうから患者さんに「あなたの場合はオンライン診療向きですね」と言ってすすめることが多いようです。
医療費は違うのですか?
点数の数え方は少し違うがほぼ同じです。
ネット環境・プライバシーの確保
安定したインターネットの環境で受けること、アプリの使い方をあらかじめ理解しておくこと、周りに人が居ないことを確認すること、が注意点となります。